2025年末に発表された海外の整形外科領域の最新論文(※)において、変形性膝関節症の診断におけるローゼンバーグ法(Rosenberg view)の優位性が改めて報告されました。
【論文概要】
手術時の関節軟骨の状態と比較検証した研究において、内側の変形性膝関節症(軟骨の損傷・すり減り)の検出能力は、通常の正面レントゲン撮影よりもローゼンバーグ法の方が統計学的に明らかに優れている(高い精度で評価できる)ことが示されました。
※出典:Clar C, et al. The Rosenberg view outperforms conventional AP radiographs in detecting medial knee osteoarthritis. J Exp Orthop. 2025/2026.
当院におきましても、膝の痛みを訴える方や変形性膝関節症(膝OA)が疑われる患者様に対して、
このローゼンバーグ法を標準的な撮影法のひとつとして積極的に取り入れています。
「他院のレントゲンでは『軟骨のすり減りはなく、特に問題なし』と言われたけれど痛みが続く…」といった場合でも、この撮影法を行うことで、早期の軟骨障害や見落とされがちな関節後方の変化を正確に捉えられるケースが多くあります。
【この撮影法のポイント】
・膝を約45度曲げた状態で立って撮影する
・X線を上から斜めに照射する
これにより、日常で最も体重がかかりやすく軟骨がすり減りやすい「関節の後方」を的確に捉え、早期発見へとつなげることができます。
(左:従来の正面像 / 右:ローゼンバーグ法)
従来の正面像: 関節の隙間(軟骨の厚み)が保たれているように見えます。
ローゼンバーグ法: 膝を曲げて荷重をかけることで、内側の関節の隙間が狭くなっていること
(軟骨のすり減り)がはっきりと確認できます。
当院放射線部では、「いかに早期発見につなげられるか」「医師が正しい診断を下しやすい画像をいかに提供できるか」を考え、撮影技術やポジショニングの精度向上に日々取り組んでおります。
膝の痛みでお悩みの方は、ぜひ当院までご相談ください。
放射線技師 蓑田